未知谷の刊行物【国内文学】



 
ユゼフ・ローザノフ 青春の終わりに
工藤正廣 著
四六判上製288頁 2,500円(税別)
ISBN978-4-89642-738-7 C0093



小さな画面の動画からではない
生きた言葉で想像力を喚起して
しばし生を留める希望を見出し
明日の為に今日燃え上がらせる
人と人との出合いと別れの物語
 
*****
 
急速に進歩する科学技術に
人々の心は荒み劣化を続け
壊れかけているのではないか
 
人はその手と足と魂と
五感のすべてを活用して
自然の中で十全に生きること
 
そこでは思わぬ齟齬が生じ
艱難辛苦も味わうだろう
しかし肉体は弱いが魂は強い
 
悲しみや絶望を凌いだ
穢れなき無垢な存在こそ
人を支える愛の名に相応しい


目  次

第一章 セルゲイ・モロゾフのサハリン来島

第二章 ヴァレリー修道士の手紙
38 
第三章 ザンギ老のダーチャで
75 
第四章 セルゲイの転地静養
111 
第五章 輝ける青春の終わり
152 
第六章 "Vita mia" 言葉の光をきみに
176 
第七章 ダーシャ・イズマイロヴァの愛
212 
エピローグ
245 
詩章
266 
あとがき・エッセイ
279 

工藤正廣 [くどう まさひろ]
1943年青森県黒石生まれ。北海道大学露文科卒。東京外国語大学大学院スラブ系言語修士課程修了。現在北海道大学名誉教授。ロシア文学者・詩人・物語作者。
TSUGARU』『ロシアの恋』『片歌紀行』『永遠と軛 ボリース・パステルナーク評伝詩集』『アリョーシャ年代記 春の夕べ』『いのちの谷間 アリョーシャ年代記2』『雲のかたみに アリョーシャ年代記3』『郷愁 みちのくの西行』『西行抄 恣撰評釈72首』『1187年の西行 旅の終わりに』『チェーホフの山』(第75回毎日出版文化賞特別賞)『〈降誕祭の星〉作戦』『ポーランディア』『没落と愛2023』『幻影と人生2024』等、訳書にパステルナーク抒情詩集全7冊、7冊40年にわたる訳業を1冊にまとめた『パステルナーク全抒情詩集』、『ユリウシュ・スウォヴァツキ詩抄』、フレーブニコフ『シャーマンとヴィーナス』、アフマートワ『夕べ』(短歌訳)、チェーホフ中二階のある家』、ピリニャーク『機械と狼』(川端香男里との共訳)、ロープシン『蒼ざめた馬 漆黒の馬』、パステルナーク『リュヴェルスの少女時代』『物語』『ドクトル・ジヴァゴ』など多数。

小社刊の工藤正廣の著作物
[TSUGARU (つがる)――物語の声・文体論レッスン――]
[ロシアの恋]
[片歌紀行 今に生きる建部綾足]
[永遠と軛 ボリース・パステルナーク評伝詩集]
[アリョーシャ年代記 春の夕べ]
[いのちの谷間 アリョーシャ年代記2]
[雲のかたみに アリョーシャ年代記3]
[郷愁 みちのくの西行]
[西行抄 恣撰評釈72首]
[チェーホフの山]
[〈降誕祭の星〉作戦 ジヴァゴ周遊の旅]
[1187年の西行 旅の終わりに]
[ポーランディア 最後の夏に]
[没落と愛 2023 РАЗОРЕНИЕ И ЛЮБОВЬ 2023г.]
[幻影と人生 2024 ВИДЕНЬЕ И ЖИЗНЬ 2024г.]
 
小社刊の工藤正廣関連の著作物
[シャーマンとヴィーナス]
[中二階のある家 ある画家の物語]
[蒼ざめた馬 漆黒の馬]
[夕べ ヴェーチェル]
[機械と狼]
[ユリウシュ・スウォヴァツキ詩抄]
[]
 
小社刊の工藤正廣関連の著作物 [パステルナーク詩集]
[わが妹人生 1917年夏]
[初期 1912―1914 あるいは処女詩集から]
[バリエール越え 1914―1916]
[晴れよう時 1956―1959]
[早朝列車で 1936―1944]
[第二誕生 1930―1931]
[主題と変奏 1916―1922]
[リュヴェルスの少女時代]
[物語]
[パステルナーク全抒情詩集]
[ドクトル・ジヴァゴ]


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ユゼフ・ローザノフ 青春の終わりに
工藤正廣 著
2,500円(税別)

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