未知谷の刊行物【海外文学】



 
ディブック ブルグント公女イヴォナ
《ポーランド文学古典叢書》第5巻

S・アン=スキ、ヴィトルト・ゴンブローヴィチ 著 / 西成彦 編 / 赤尾光春、関口時正 訳 / 菊地信義 装幀
四六判上製288頁+カラー口絵2枚 3,000円(税別)
ISBN978-4-89642-705-9 C0398



世界の戯曲中、最も有名なユダヤ演劇作品『ディブック』
全世界で毎年欠かさず上演される人気作『ブルグント公女イヴォナ』
世界文学史上極めて重要なポーランド戯曲二作品を一冊で
 
「ユダヤ人のヴァルシェ(ワルシャワ)」が地図の上から、そして地上から消えようとも、感受性は今日のポーランドに受け継がれている。アウシュヴィッツをかかえ、トレブリンカをかかえ、マイダネクをかかえるかぎり、ポーランドの地からユダヤ人の記憶が消え去る事はないだろうし、その隣人たちから刺激と友情と挑発を受け続けたポーランド知識人の記憶は、容易に消されたりしないだろう。(西成彦による「解説」より)
 
本叢書《ポーランド文学古典叢書》は、特定非営利法人「フォーラム・ポーランド組織委員会」の企画にもとづき、ポーランド広報文化センターによる出版経費の一部助成を得て刊行されています。


目  次

ディブック 二つの世界のはざまで  S・アン=スキ
 
第一幕

第二幕
43 
第三幕
66 
第四幕
87 
註  110/『ディブック』解説  赤尾光春  121
 
ブルグント公女イヴォナ  ヴィトルト・ゴンブローヴィチ
 
第一幕
141 
第二幕
163 
第三幕
190 
第四幕
221 
註  257/『イヴォナ』訳者後記  関口時正  258
 
解説  西成彦
264 

S・アン=スキ [S. An-Ski]
1863年、ベラルーシのヴィテプスク地方に生まれる(出生名はシュロイメ・ザインヴル・ラポポルト)。ユダヤ教の教育を受けた後、ユダヤ啓蒙主義に転じ、ロシア語で小説や社会評論を執筆。ナロードニキ運動に関わり、パリで亡命生活を送った後、スイスで社会革命党の活動に従事。ロシアに帰還後、ユダヤ文化復興に尽力する傍ら、ユダヤ民俗調査団を指揮した後、戯曲『ディブック』を創作。第一次世界大戦中はユダヤ人難民の救済事業に携わり、その記録を『ガリツィアの破壊』にまとめた。ロシア革命後は、ヴィルノ(現ヴィリニュス)を経てワルシャワ近郊に落ち延び、1920年に死去。
 
ヴィトルト・ゴンブローヴィチ [Witold Gombrowicz]
1904年マウォシーツェ(ポーランド)生、1969年ヴァンス(フランス)没。20世紀ヨーロッパ文学を代表する作家の一人。ワルシャワの高校、大学に学び、 1939年夏以降アルゼンチン、1964年以降フランスに住んだ。代表作に短篇集『バカカイ』、小説『フェルディドゥルケ』『トランス=アトランティック』『ポルノグラフィア』『コスモス』などがあり、いずれも邦訳がある。すべての作品をポーランド語で書いたが、それらがポーランド国内で検閲の介入がない形で自由に読めるようになったのは、民主化後の1990年代のことだった。
 
西成彦 [にし まさひこ]
岡山県生まれ、兵庫県出身。東京大学大学院博士課程中退。現職、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。「東欧文学」関係の著書に『マゾヒズムと警察』(筑摩書房)、『イディッシュ』『エクストラテリトリアル』『ターミナルライフ』(いずれも作品社)があり、訳書としては、W. ゴンブローヴィッチ著『トランス=アトランティック』(国書刊行会)、J. コシンスキ著『ペインティッド・バード』(松籟社)、ショレム・アレイヘム著『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫)、I. B. シンガー著『不浄の血』(共同訳、河出書房新社)などがある。
 
赤尾光春 [あかお みつはる]
横浜生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科卒。総合研究大学院大学博士後期課程修了(学術博士)。大阪大学文学研究科助教。編著書に、『ディアスポラから世界を読む――離散を架橋するために』(明石書店)、『シオニズムの解剖――現代ユダヤ世界におけるディアスポラとイスラエルの相克』(人文書院)、『ディアスポラの力を結集する――ギルロイ・ボヤーリン兄弟・スピヴァク』(松籟社)、訳書に、ダニエル・ボヤーリン、ジョナサン・ボヤーリン著『ディアスポラの力――ユダヤ文化の今日性をめぐる試論』(平凡社)がある。
 
関口時正 [せきぐち ときまさ]
東京生まれ。東京大学卒。ポーランド政府給費留学(ヤギェロン大学)。1992〜2013年、東京外国語大学でポーランド文化を教える。同大名誉教授。著書に『ポーランドと他者』(みすず書房)、『白水社ポーランド語辞典』(共著)、訳書にJ. コハノフスキ著『挽歌』、A. ミツキェーヴィチ著『バラードとロマンス』(共に未知谷)、J. イヴァシュキェヴィッチ著『尼僧ヨアンナ』(岩波文庫)、J. コット著『ヤン・コット 私の物語』(みすず書房)、C. ミウォシュ著『ポーランド文学史』(共訳、未知谷)、『ショパン全書簡1816〜1830年――ポーランド時代』(共訳、岩波書店)などがある。

ポーランド古典文学叢書
[挽歌 Treny 《ポーランド文学古典叢書》第1巻]
[ソネット集 Sonety 《ポーランド文学古典叢書》第2巻]
[バラードとロマンス 《ポーランド文学古典叢書》第3巻]
[コンラット・ヴァレンロット 歴史物語――リトアニア人とプロイセン人の故事より 《ポーランド文学古典叢書》第4巻]
[ヴィトカツィの戯曲四篇 《ポーランド文学古典叢書》第6巻]
[人形 《ポーランド文学古典叢書》第7巻]
[祖霊祭 ヴィリニュス篇 《ポーランド文学古典叢書》第8巻]
[ミコワイ・レイ氏の鏡と動物園 《ポーランド文学古典叢書》第9巻]
[歌とフラシュキ Pieśni i fraszki 《ポーランド文学古典叢書》第10巻]
[婚礼 《ポーランド文学古典叢書》第11巻]
 
小社刊のポーランド文学関連の著作物
[ポーランド文学史]


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ディブック ブルグント公女イヴォナ
《ポーランド文学古典叢書》第5巻
S・アン=スキ、ヴィトルト・ゴンブローヴィチ 著
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