未知谷の刊行物【国内文学】
外へ、そして外から
《滞欧体験》の意味するもの
渡辺淳 著
四六判上製192頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-464-5 C0095
同一化、均質化ではない文化の共振、相互浸透の可能性
始まりは六〇年代初頭のパリ、モンパルナスのカフェ
南仏、スペイン、イギリス、ベルギー、オランダ、東欧、ロシア、そして日本
現地で見聞した演劇、映画、美術の数々……
五十年以上、多くの作品に触れてきた
その回想に見える世界の変遷、感嘆と失望……
辿りついた、あるべきグローバリゼーションの姿とは!
目 次
頁
はじめに
1
第一章 六〇年代初頭
パリに着いて
13
カフェをめぐって
18
新文芸・思想の開花・成熟・普及
30
第二章 パリを出て
地方演劇の隆盛
35
《カルロヴィ=ヴァリ国際映画祭》
42
スペイン紀行
47
イギリス初訪問
53
ベルギー・オランダ美術の旅から
55
第三章 日本に帰ってI――文化の問題
56
第四章 《アヴィニョン演劇祭》のことなど(一九六六年)
ロシア経由の船旅
65
《演劇界》の収穫
69
第五章 《五月革命》をめぐって(六八〜七〇年代初め)
《五月革命》のこと
75
交通事故とその後
80
アルトーをめぐって
85
《太陽劇団》のこと
88
第六章 七、八〇年代から二十世紀末へ
日本に帰ってII――大学と舞台で出会ったこと
94
コラム(短評)の執筆
98
文化論の企て
132
第七章 二十一世紀を迎えて――《グローバリゼーション》の嵐・変容・行方
文化の《グローバリゼーション》のために
136
著述の日々
140
ピーター・ブルックと《ブッフ・デュ・ノール》
143
《ヨーロッパ劇場》の場合
153
付録
現代《批評》のゆくえ序説
172
生と死の狭間で 勅使川原三郎と『睡眠――Sleep』
177
おわりに
181
あとがき
183
渡辺淳 [わたなべ じゅん]
1922年三重県生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業。 東京都立大学・共立女子大学教授を経て現在東京都立大学名誉教授。評論家。主な著・訳書に『パリの世紀末』(中公新書)、『スペクタクルの60年代』(平凡社)、 『カフェ』『パリ・一九二〇年代』『現代演劇のゆくえ』(以上、丸善ライブラリー)、『パリ・開幕 劇場・映画館探訪』(丸善ブックス)、『映画と文学の間』(清水書院)、『二十世紀のフランス知識人』(集英社新書)、『
喜劇とは何か
』『
映画の原典を読む
』『
断絶と連続
』(以上未知谷)、ロラン・バルト『零度のエクリチュール』(みすず書房)、ジャン・デュヴィニョー『スペクタクルと社会』、エドガール・モラン『映画 あるいは想像上の人間』(以上法政大学出版局)、アンドレ・マルロー『王道』(講談社文芸文庫)などがある。
小社刊の
渡辺淳
の著作物
[
喜劇とは何か
モリエールとチェーホフに因んで
]
[
映画の原典を読む
映画芸術《思想化》の歩み
]
[
断絶と連続
私説 《八月十五日》前後
]
[
記憶のアラベスク
]
[
知的生活
学徒出陣から60年安保、そして知の極北・現在まで
]
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《滞欧体験》の意味するもの
渡辺淳 著
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