未知谷の刊行物【国内文学】



 
血のいろの降る雪 木原孝一アンソロジー
木原孝一 著 / 山下洪文 編
四六判上製400頁 4,000円(税別)
ISBN978-4-89642-524-6 C0095



兵士たちは 夜明けを待っていた――
 
木原孝一は硫黄島に生き残り
荒地派の精神を貫いた
その文学活動の全貌がよみがえる
 
死と美そして永遠をテーマにした詩群
未発表小説『無名戦士(硫黄島)』を収録
略年譜と編者による「木原孝一論」添


目  次



見知らぬ約束(『散文詩集 星の肖像』より)
蝉殻 9/鐘 10/沈丁花 11/時計塔 12/鍵 14/灯 15/仮面 16/貝殻 17/蟻 18/煉瓦 19/扉 20/沙漠 21/風景 22/鳩 23/廃船 24/縞 25/鎖 26/眼鏡 27/歯 28/勲章 29

犠牲と幻影(『木原孝一詩集』『ある時ある場所』より)
鎮魂歌 31/最後の戦闘機 35/遠い国 38/遠い国 40/遠い国 42/黙示 45/彼方 47/彼方 49/彼方 50/彼方 53/彼方 54/彼方 56/彼方 57/場所 59/声 64/広場 66/ゴオルデン・アワァ 68/影のなかの男 71/幻影の時代I 75/無名戦士 80
31 
世界が燃え落ちる夕陽(拾遺詩篇)
乞食の神さま 94/遠い場所 97/黒い鞄 99/五枚の銅貨 101/距離 103/距離 105/死者の来る場所 107/告知 110/ヒロシマの河 112/雅歌 114/沈黙の歌 115/戦いの終り 116/壁画 118/壁画 119/壁画 121/壁画 122/馬のフロッタアジュ 124/犬のFROTTAGE 126/金いろの海 127/遠い声 129/星空 130/ちいさな橋 132/記憶の町 134/丘 136/告別 137/Ruwi 139/私のカルテ 141/生きている十八人の墓碑銘 143
94 
『無名戦士(硫黄島)』
第一部 擬銃と擬雷 151/七月八日・七月九日 229/業務日誌。《膽一八三〇二部隊》深沢技師。 283/シノプシス 305/エピソード(草稿、手帳より) 314/戦闘経過(草稿より) 341/註 347
151 
略年譜
352 
後記
357 
木原孝一論
359 

木原孝一 [きはら こういち]
1922年、東京生まれ。本名、太田忠。14歳で『VOU』に加入。大戦中は建築技師として活動。22歳の時、処女詩集の原稿を北園克衛に託し、硫黄島に上陸。病のため、1945年2月内地に帰還。直後、米軍が上陸作戦を開始し、硫黄島守備隊は玉砕した。1947年から約20年間、雑誌『詩学』の編集に従事。鮎川信夫、田村隆一らとともに詩誌『荒地』に参加。放送詩劇『いちばん高い場所』で芸術祭賞受賞。音楽詩劇『御者パエトーン』でイタリア賞受賞。詩集『星の肖像』『木原孝一詩集』『ある時ある場所』、評論集『人間の詩学』『民族の詩学』『現代の詩学』等。1979年没。
 
山下洪文 [やました こうぶん]
1988年、岩手県生まれ。詩集『僕が妊婦だったなら』(土曜美術社出版販売)。評論集『夢と戦争』(未知谷)。現在、日本大学大学院芸術学研究科博士後期課程在籍。

小社刊の山下洪文の著作物
[夢と戦争 「ゼロ年代詩」批判序説]
[よみがえる荒地 戦後詩・歴史の彼方・美の終局]


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木原孝一 著/山下洪文 編
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