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おかしいやんか
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原田一美 著 / みやこうせい 解説
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四六判176頁 1,600円(税別)
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ISBN4-89642-119-1 C0093
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戦後そして没後60年 忘れてはいけないことがある
ノンフィクションノベル 大阪大正区と四国徳島を結ぶ絆 児童にも可
戦争末期の昭和20年1月、大阪から四国徳島のお寺に集団疎開していた大阪の小学3年生29人の宿舎が炎上、16人が死亡した。地元貞光町では翌年地蔵尊を建立して現在もなお1月29日供養会を開催し続けている。
大阪の小学校では毎年後輩たちが千羽鶴を折って貞光町に送り続けているが……6年生の一人が「よその土地の人がお祭りしてくれてはるのに、生まれた土地のこの学校には何にもない!」「なんでやねん」「おかしいやんか」と供養の形骸化に疑問の声をあげ、……鎮魂のモニュメントに結実した。
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目 次
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頁
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1 おかしいやんか
つぶやき/来々軒/学級会
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7
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2 かんにんやで
知っておまっせ/隠れ供養/涙の告白
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25
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3 そんなあほな
雪がとけたら/ちりも積れば/千八百十円也
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41
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4 がんばりや
アルミ缶を集めろ/千羽鶴の友/宿題二つ
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60
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5 ほっとけるかいな
なにわの名工/野外劇/お母さんの腕まくり
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77
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6 ご縁でんな
寮母清子先生/文鎮の話/真光寺参り
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98
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7 みんなで作るんや
花御堂/銅鐸の鐘/刻む面影
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125
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8 おめでとさん
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解説――みやこうせい
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161
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原田一美 [はらだ かずみ]
1926年徳島県生れ。徳島師範学校本科卒業。以後県内の小、中学校で教職にたずさわり、徳島市、県の教育委員会などに勤務。1987年3月、徳島市富田小学校を最後に退職。現在は執筆を中心に活躍して、その講演には定評がある。日本児童文学者協会会員、徳島ペンクラブ会員。
主な作品に『ホタルの歌』(第1回学研児童ノンフィクション文学賞受賞、全国学校図書館協議会課題図書)『出会いがあって』(第1回石森延男児童文学賞受賞)『ドイツさん物語』『風雲祖谷のかずら橋』『大統領のメダル』『赤紙がやってきた』『虎先生がやって来た』ほか随筆集など多数。作品はしばしば毎日新聞主催の読書感想文コンクールの課題図書となっている。
みや こうせい
エッセイスト。著書に『ユーラシア無限軌道』(木犀社)、『マラムレシュ ルーマニア山村のフォークロア』(未知谷)、『ルーマニア―人・酒・歌』(東京書籍)他。訳書に『ボリボン』(福音館書店)、プーシキン作『金の魚』『金の鶏』(CD付絵本ともに未知谷)、写真集『ルーマニア賛歌―Europe of Europe』(平凡社)ほか伊、仏、ルーマニアでも出版。写真展多数。
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