未知谷の刊行物【国内文学】



 
矢吹晋著作選集 別巻 朝河貫一顕彰
矢吹晋 著
四六判並製函入320頁 2,700円(税別)
ISBN978-4-89642-723-3 C0321



情報蒐集と分析洞察力は
世界でも有数のチャイナウオッチャー
朝河貫一博士顕彰協会前会長
矢吹晋の集大成!
別巻
 
予断を入れず基本文献を詳細に読み解く
学究信念を貫いた朝河史学の成果は
世界的評価を得、今尚検証に耐え得る
その学恩は継承されているのか!


目  次

序に代えて チャイナウオッチと日本史ウオッチは通底する

第一章 朝河貫一を知っていますか
13 
朝河史学を読む――日本史の三大革命と天皇制 13
朝河とイェール大学 14
朝河の一九〇六年第一次帰国 16
朝河史学と朝河平和学 17
ポーツマス講和会議と「イェール大学覚書」 18
日本史の二つの革命――大化改新と明治維新 21
朝河と同時代の日本歴史家たち 26
 
第二章 朝河貫一の歴史語録
35 
第三章 入来で語る朝河英訳本の黙殺情況
54 
第一節 敬して遠ざけられた朝河貫一史学 54
第二節 入来文書出版当時の内外書評 71
 
第四章 数奇な入来文書の運命
102 
1 「英文の訳注」こそが「主体」だ 102/2 英文序文に見る朝河の決意 103/3 日本封建制発展の資料提示は、初めての試み 104/4 謝辞を捧げられた人々 105/5 朝河の第二次帰国、入来訪問は一九一九年夏 106/6 朝河の英文序説 109/7 南九州というところ 109/8 「大化改新」当時の南九州 110/9 水田均分制度の崩壊と庄の成長 111/10 島津庄について 112/11 地頭・守護としての島津忠久 116/12 守護の権限 117/13 忠久の弱点 117/14 領主としての忠久の役割 117/15 一二四七年、渋谷兄弟の薩摩下向 118/16 蒙古の役と守護職 118/17 足利尊氏と島津貞久 119/18 藤原による島津領の終焉 119/19 島津庄の終焉一三五二年 120/20 「貴族の庄」から「大名の庄へ」 120/21 一六世紀後半に領地を集中 121/22 秀吉に忠誠を誓って島津が得たもの 121/23 徳川体制下の島津藩 122/24 渋谷兄弟が島津庄寄郡の新地頭に任命 122/25 渋谷氏を迎えた島津氏の不安 123/26 武蔵渋谷と相模渋谷 123/27 鎌倉幕府の実権は執権の手に 125/28 千葉氏の没落を機に地頭職を得て薩摩へ 127/29 行為のあとで執権の許可を得た 127/30 五つの地頭職を兄弟間で配分 128/31 斧淵の東郷宅が渋谷一族の中心 128/32 武士であり、農場の管理者 129/33 地頭の立場、御家人の立場 129/34 領域内に寄郡に加えられない土地あり 130/35 女性への職相続 131/36 五つの家族は、多くの小家族に分かれた 132/37 一六世紀半ばに入来院が一族の中心になる 133/38 領地を失う(鶴田一四〇一年、高城一四二二年、祁答院一五六五年、東郷一五八七年) 133/39 地名としての入来院と姓としての入来院 134/40 入来院が島津に屈伏するまでの六〇年戦争(一三三三〜九七) 137/41 島津の三回にわたる清色攻撃(一三九五〜九七)で、入来院が屈伏 138/42 入来院が不在領地(相模、上野、美作、伊勢、九州北部)を失う 138/43 一五三九年山田と郡山を征服し、入来院領地は倍増――政治力のピーク 139/44 本領と新恩の区別 139/45 自由相続から長子相続へ 140/46 入来院は一五七四年に島津家臣になる、島津は秀吉支配を受入れる 141/47 重高の清色帰還と誇らしい清貧 141/48 朝河の入来訪問一九一九年 143/49 朝河は二五三文書を選び、一五五までの通し番号を付した 144/50 漢文で書かれたもの、かなで書かれたもの 145/51 英訳について 146
 
第五章 朝河の職shikiを誤読した米国ジャパノロジー
148 
第一節 朝河貫一史学に対するジェフリー・マスの批判 148
第二節 ジェフリー・マスの頼朝・鎌倉幕府研究の到達点 153
第三節 ジェフリー・マス流「のっぺら坊二重政体」論の欠陥 162
 
第六章 網野史学、そして近年の潮流
173 
『朝河貫一と日欧中世史研究』を読む 180
入来文書は島津文書の付録ではない 186
保立道久や似鳥雄一は、朝河史学に敵対する 190
保立道久著『歴史学をみつめ直す――封建制概念の放棄』の迷走 196
 
補章  ペリーの白旗が語る日米関係の真実
199 
第一節 対米従属の原点、「白旗授受」はなかったのか? 199
第二節 「白旗」授受のあらまし 211
第三節 ウィリアムズの役割を評価する 245
第四節 朝河によるウィリアムズの評価 271
第五節 「白旗」論争――無言劇に始まり、悲喜劇は今日も続く 281
 
結びに代えて――内外整合的な日本史を描く
305 
人名索引
314/i 

矢吹晋 [やぶき すすむ]
1938年福島県郡山市生まれ。県立安積高校在校時に朝河貫一を知る。1958年東京大学教養学部に入学し、第二外国語として中国語を学ぶ。1962年東京大学経済学部卒業。東洋経済新報社記者となり、石橋湛山の謦咳に接する。1967年アジア経済研究所研究員、1971〜1973年シンガポール南洋大学客員研究員、香港大学客員研究員。1976年横浜市立大学助教授・教授を経て、2004年横浜市立大学名誉教授。21世紀中国総研ディレクター、公益財団法人東洋文庫研究員、朝河貫一博士顕彰協会会長等を歴任。
著書は単著だけでも40書を超え、共著・編著を合わせると70書をゆうに超える。著作選は『チャイナウオッチ』全5巻(未知谷)。
朝河貫一の紹介・論評としては、『ポーツマスから消された男――朝河貫一の日露戦争論』(東信堂、2002年)、『入来文書』(柏書房、2005年)、『大化改新』(同上、2006年)、『朝河貫一比較封建制論集』(同上、2007年)、『中世日本の土地と社会』(同上、2015年)、『明治小史』(『横浜市立大学論叢』、2019年)の6書、朝河を主題とする『朝河貫一とその時代』(花伝社、2007年)、『日本の発見――朝河貫一と歴史学』(同上、2008年)、『天皇制と日本史――朝河貫一から学ぶ』(集広舎、2021年)など。

小社刊の矢吹晋の著作物
[チャイナウオッチ 矢吹晋著作選集 第一巻 文化大革命]
[チャイナウオッチ 矢吹晋著作選集 第二巻 天安門事件]
[チャイナウオッチ 矢吹晋著作選集 第三巻 市場経済]
[チャイナウオッチ 矢吹晋著作選集 第四巻 日本―中国―米国、台湾]
[チャイナウオッチ 矢吹晋著作選集 第五巻 電脳社会主義]
[邪馬台国は大和 卑弥呼は百襲姫(ももそひめ) 歴史は捏造される]


この商品は下のフォームからご注文いただけます。
翌営業日に小社から折り返し内容確認のメールをさしあげますので、
万が一、小社からのメールが届かない場合は、
お手数ですが、電話等でお問い合わせくださるようお願いします。
 
なお、他の商品も合わせてご注文くださる場合などは、
注文方法]をご覧のうえ「買い物カゴ」をご利用ください。
このフォームは「買い物カゴ」とは連動していませんのでご注意ください。
書   名
著  者
単 価
冊数
矢吹晋著作選集 別巻 朝河貫一顕彰
矢吹晋 著
2,700円(税別)

お 名 前

郵便番号
000-0000の形で正確にご記入ください。
ご 住 所




※アパート・マンションの場合は号数までご記入ください。
電話番号

Eメール

このページの感想や小社へのご意見・ご要望・質問などをお聞かせ下さい。






 


[HOMEへ][新刊案内へ][全点リストへ]["国内文学"リストへ][前コードの書籍へ][次コードの書籍へ]

未知谷