未知谷の刊行物【哲学・思想】



 
現代の古典カント
ヘルベルト・シュネーデルバッハ 著 / 長倉誠一 訳
四六判上製256頁 3,000円(税別)
ISBN978-4-89642-713-4 C1010



1 私は何を知ることができるか
2 私は何を為すべきか
3 私は何を希望することが許されるのか
4 人間とは何か
 
カントはなぜこのような発想を得たか
彼の死後、現在に至るまでどう受容されてきたか
綿密かつ詳細かつ明晰な思索と説明に同伴すると
はじめの4つの問いへの応答が明らかになる
申し分ない稀有なカント哲学の入門的決定版
 
 
本書のように面白いカント本には出合ったことがない
実にお見事…(「訳者あとがき」より)


目  次

序章  カント、現代の古典的哲学者

第一章 学問と啓蒙
25 
(一)啓蒙とは何か
25 
(二)学問による啓蒙とは?
31 
(三)学問の危機としての形而上学の危機と批判の理念
41 
第二章 批判的理性
48 
(一)物自体と現象
    受容性 59/実験的形而上学 65/知と信 76
51 
(二)感性と悟性
    空間と時間 85/思考 90
78 
(三)悟性と理性
100 
第三章 実践理性
115 
(一)存在と当為[為すべし]
119 
(二)自然と自由
125 
(三)義務と傾向性
132 
(四)定言命法
144 
(五)法、政治、歴史
153 
(六)宗教
165 
第四章 人間の理性
172 
(一)体系の限界―判断力
173 
(二)客観的合目的性・生命あるもの
177 
(三)主観的合目的性・美と崇高
182 
(四)人間とは何か
192 
終章  カント後
209 
(一)「ドイツ観念論」
210 
(二)カント―運動と新カント主義
216 
(三)われわれをカントから分けるもの
220 
(四)今日の「批判的途」
228 
文献
232 
 カント著作略記号
232 
 本文引用文献
234 
鍵概念
239 
年表
244 
訳者あとがき
247 

ヘルベルト・シュネーデルバッハ
[Herbert Schnädelbach]

1936年生まれ。1965年博士(Dr. phil.)取得。博士論文は『主観的自由に関するヘーゲルの理論』(Hegels Theorie der subjektiven Freiheit, Frankfurt/Main, 1966)。1970年「教授資格」取得。2002年ベルリンのフンボルト大学退官。名著『1831年から1933年のドイツの哲学』(Philosophie in Deutschland 1831-1933, Frankfurt/Main,1983)邦訳『ドイツ哲学史1831―1933』(舟山俊明他訳)法政大学出版局、2009年)他著作多数。著作については「本文引用文献」掲載。
ホームページ:www.schnaedelbach.com
 
長倉誠一 [ながくら せいいち]
1952年生まれ。神田の中央大学文学部哲学科卒業。法政大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。武蔵大学で博士の学位取得。博士論文は『人間の美的関心考――シラーによるカント批判の帰趨』(未知谷、2003年)。40年間、武蔵大学の他、日本女子大、立正大、法政大、横浜国大などで教職に従事。その間、2012年度〜2014年度には、課題名「シラー、シェリング、ニーチェの自由論――スピノザ受容を軸として――」にて、科研費(日本学術振興会)の資金援助を受ける。著書として『カント知識論の構制』(晃洋書房)、『超越論的批判の理論』(晃洋書房、共編著)。邦訳書として『子どものためのカント』(未知谷)『哲学の原点』(未知谷)。近年の論文として、「ニーチェのスピノザ受容と自由論」(『武蔵大学人文学会雑誌』第45巻第1・2号、2013年)、「シラーとシェリング――共通点と相違――」(『シェリング年報』第26号、2018年)、「ニーチェの歴史主義批判と自然主義」(『理想』第702号、2019年)など。


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ヘルベルト・シュネーデルバッハ 著
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