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妙なるテンポ
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ヴァレリー・アファナシエフ 著 / 田村恵子 編・訳 / ナメ川コーイチ 絵
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四六判上製128頁 2,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-446-1 C0097
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天才ピアニストアファナシエフによる
ショート・ショート21篇!
一度読み始めると惹きつけられて次々とページを繰ってしまう、不思議な魅力を湛えた短篇集である。各々の作品は数ページと大変短いのですぐに読めてしまう、と読者の方は、最初は思われるに違いないが、そう一筋縄で行く作品ではない。さらっと読んでしまった後、本当のところ作者は何を言いたかったのかと、読者は大いに頭をひねることになる。これもまた、アファナシエフ氏の演奏と似通っているのではないだろうか。美しい演奏だが、単にそれだけではなさそうだ……聴衆の心の中では様々な想像が繰り広げられることになる。(「訳者あとがき」より)
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目 次
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頁
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音楽ファン
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7
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神は創造中
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12
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科学的データ
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20
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最初のメロディー
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27
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留守番電話
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30
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巣の中の郭公
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36
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ボルヘスに捧ぐオマージュ
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40
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マグリットに捧げるオマージュ
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45
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玄人の基準
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51
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年配のご婦人方が世界を救う!
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56
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天空の音楽
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60
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最後に残るのは言葉
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66
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ベルサイユの公園にて
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70
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グランドホテル
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76
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ドストエフスキーと彼のカルマ
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82
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運命の力
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88
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雪の上の足跡
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91
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大天使ウリエルと若きファウスト
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96
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第三の警察官
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102
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帽子
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107
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妙なるテンポ
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110
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訳者あとがき
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119
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ヴァレリー・アファナシエフ [Valery AFANASSIEV]
1947年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院でエミール・ギレリス、ヤーコブ・ザークにピアノを師事。1968年バッハ国際コンクール(ライプツィヒ)第1位入賞。1972年エリザベート王妃国際コンクール(ブリュッセル)優勝。73年にモスクワ音楽院を卒業し、翌74年ベルギーに亡命。フランスに居を構えた後、現在はベルギーに在住。近年は指揮活動も盛んに行っている。フランスで3篇の小説を刊行。
田村恵子 [たむら けいこ]
東京都に生まれる。上智大学大学院修了。フランス語、フランス文学を大学で講じるかたわら、映画、音楽、ダンスなどのジャンルの通訳や翻訳を手がける。訳書に『天空の沈黙 音楽とは何か』(未知谷)、『ルイのうちゅうりょこう』(偕成社)、青木恵都の名で『夜の木』、『雪がふっている』(ともにタムラ堂)などがある。
ナメ川コーイチ [滑川公一]
1948年東京生まれ。74〜80年滞仏。猫を描いて30余年。1982年日本漫画家協会優秀賞。絵本に『ネコマタマタ』(未知谷)など多数。日本美術家連盟会員。
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