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加藤幸子自選作品集 第五巻
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加藤幸子 著
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四六判上製函入 320頁 3,500円(税別)
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ISBN978-4-89642-399-0 C0393
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加藤幸子自選作品集全五巻 第二回配本
【家族】をテーマにした作品を集めた第五巻
加藤幸子氏の小説には、北海道と内地、日本と中国といった“ライン”の意識がある。それは、政治的に、人為的に引かれたものもあれば、自然の海峡や河川を“線”としたものもある。だが、それは決して強固であり、乗り越えたり、壊したりすることが不可能なものではないのだ。むしろ、あちら側とこちら側を結びつけ、関係づけるものが、そうした“壁”であり、“線”であるものなのだ。
(川村湊氏による「体の中に引かれたブラキストン・ライン」より/本書月報に掲載)
*第五巻月報 寄稿:川村湊「体の中に引かれたブラキストン・ライン」/著者自身による自伝風エッセイ(第二回)
*内容見本呈
*各巻八頁月報添
川西政明、川村湊、菅野昭正、谷村志穂、梨木香歩(五十音順)
著者自身による自伝風エッセイ(全五回)
*次回配本:5月末予定
第三巻 本体3,600円
〈収録作品〉
【鳥】をテーマにした作品集
「ぼくのクオ・ヴァディス」
「翡翠色のメッセージ」
「鳥たちの後に……」
「雀遺文」
「渡鶴詩」
「アズマヤの情事」
「ジーンとともに」
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目 次
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頁
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家のロマンス
第一部 祖母――ミヤ 8
第二部 孫娘――ヨシノ 68
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7
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池辺の棲家より
狩人の夜 142
蜘蛛娘の願い事 165
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141
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極楽蜻蛉一家の贈り物より
極楽蜻蛉一家の贈り物 196
極楽蜻蛉一家の温泉旅行 220
極楽蜻蛉一家の春の序曲 245
極楽蜻蛉一家の冬景色 270
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195
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加藤幸子 略年譜
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305
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初出一覧
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311
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加藤幸子 [かとう ゆきこ]
1936年札幌市生まれ。41年両親とともに北京へ渡り、47年引揚船に乗り帰国。北海道大学農学部卒業。農林省農業技術研究所に勤める傍ら、「三田文学」に作品を発表。72年自然観察グループ「小池しぜんの子」代表として活動を開始。82年「野餓鬼のいた村」で第十四回新潮新人賞、83年「夢の壁」で第八十八回芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。鳥類学者樋口広芳、ピアニスト島田璃里とともにグループ「グリーンボックス」を立ち上げる。2002年『長江』で毎日芸術賞受賞。08年から財団法人北海道文学館顧問。
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