|
|
|
|
加藤幸子自選作品集 第三巻
|
加藤幸子 著
|
四六判上製函入 328頁 3,600円(税別)
|
ISBN978-4-89642-397-6 C0393
|
|
|
加藤幸子自選作品集全五巻 第三回配本
【鳥】をテーマにした作品を集めた第三巻
翡翠色の流れ星になる「青い鳥」の存在を知るミドリの、そのままでは生きにくい心は、加藤氏の言葉をつたい、一九八三年に出版された当時の、二十代前半だった私の胸を深く衝いてきた。一つの枠組みにはくくれない思いを、はじめて他者によって、言葉にして書き表されたような気がした。
「ミドリ」と彼女を取り巻く世界の存在を、小説として発表してくれる人があり、その方が大学の先輩だと知って、思わず夢中で手紙を書いたのではなかったか。
(谷村志穂氏による「ミドリを追いかけて」より/本書月報に掲載)
*第三巻月報 寄稿:谷村志穂「ミドリを追いかけて 『翡翠色のメッセージ』より、三十年近く」/著者自身による自伝風エッセイ(第三回)
*内容見本呈
*各巻八頁月報添
川西政明、川村湊、菅野昭正、谷村志穂、梨木香歩(五十音順)
著者自身による自伝風エッセイ(全五回)
|
|
|
目 次
|
頁
|
ぼくのクォ・バディス
|
7
|
翡翠色のメッセージ
|
77
|
鳥たちの後に……
|
95
|
雀遺文
|
163
|
渡鶴詩
|
185
|
アズマヤの情事
|
229
|
ジーンとともに
|
243
|
初出一覧
|
321
|
加藤幸子 [かとう ゆきこ]
1936年札幌市生まれ。41年両親とともに北京へ渡り、47年引揚船に乗り帰国。北海道大学農学部卒業。農林省農業技術研究所に勤める傍ら、「三田文学」に作品を発表。72年自然観察グループ「小池しぜんの子」代表として活動を開始。82年「野餓鬼のいた村」で第十四回新潮新人賞、83年「夢の壁」で第八十八回芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。鳥類学者樋口広芳、ピアニスト島田璃里とともにグループ「グリーンボックス」を立ち上げる。2002年『長江』で毎日芸術賞受賞。08年から財団法人北海道文学館顧問。
|
|