未知谷の刊行物【国内文学】
走れメロス
CDブック
走っけろメロス
太宰治 著 / 鎌田紳爾 津軽語翻訳・朗読
A5判上製96頁 2,500円(税別)
ISBN978-4-89642-250-4 C0093
2009年太宰治生誕100周年記念企画
津軽人は訛りが抜けないという
寺山修司、今官一然り、太宰治また然り
然らば太宰治の内的言語「津軽語」で
あの名作『走れメロス』を音声化したら
何が見えてくるだろう、と
翻訳・朗読してみました――正直、傑作です
作品を太宰の内的言語に還元するという試みはごく自然なことであり、それほどの困難を感じなかった。……雪国におけるサービス精神、私自身の中に流れる「津軽の血」がこの作業に駆り立てたと言える。
なぜ「魚服記」と「走れメロス」なのか。「魚服記」は、津島修治が初めて「太宰治」というペンネームを用いた年に書かれた初期の作品で、自らの生地に近い梵珠山金木寄りの藤の滝を舞台とした極めて「津軽的」作品である。一方「走れメロス」は、太宰が作家としても円熟期を迎えた頃に書かれた不朽の名作で、津軽から遠く離れたギリシャを舞台とした「非津軽的作品」である。この両者が津軽語に翻訳された場合、どのような差違が生じるのかというところに大きな興味があった。
(「あとがきにかえて」より)
目 次
頁
走っけろメロス
3
魚服記
45
あとがきにかえて
71
朗読CD
走っけろメロス 45分22秒
魚服記 25分11秒
鎌田紳爾 [かまた しんじ]
洗足学園大学音楽学部声楽科卒業。1985年からフランスに留学、パリ・エコ−ル・ノルマル音楽院声楽科演奏課程卒業。ガブリエル・フォーレ国際歌曲コンクール入選。歴史ある弘前オペラでは舞台監督、バリトン歌手として活躍中。太宰作品の津軽語朗読会も積極的に行っている。
現在、弘前学院聖愛高等学校教諭。
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太宰治 著/鎌田紳爾 津軽語翻訳・朗読
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