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犬の心 怪奇な物語
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ミハイル・A・ブルガーコフ 著 / 石井信介 訳
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四六判上製272頁 2,400円(税別)
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ISBN978-4-89642-678-6 C0097
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レーニンの死から一年後に執筆
ペレストロイカまでソ連国内で62年間発禁
現在はロシアの高校生の必読作品となった
ブルガーコフ33歳の大問題作、新訳!
97項目50頁超、充実の訳注で作品のディテールを見逃さない!
【本篇の梗概】 吹雪の中、モスクワ中心街の一角、やけどを負ってトンネル通路で苦しんでいる野良犬が医師に拾われる。この医師はちょっと偏屈だが、実はホルモン研究とアンチエイジングの世界的権威であり、彼の自宅兼診療所には有能でハンサムな若い助手、バイタリティのある料理女、美しいメイド兼看護師がいる。犬が彼らに囲まれて安穏な生活が送れると思ったのはつかの間、ある日突然手術を施されて人間に改造されてしまう。このもと犬はさらに住宅委員会の幹部に洗脳されてにわか共産主義者に成長し、ことあるごとに医師と激しく対立するようになる。手に汗握る心理戦の末、かつての飼い犬に手を噛まれた医師とその助手は、自分たちが生み出した悪夢に決着をつけることになるが……
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目 次
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頁
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犬の心
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11
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訳注
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177
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『犬の心』に登場する音楽
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229
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訳者あとがき
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252
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ミハイル・アファナシエヴィチ・ブルガーコフ
[Михаил Афанасьевич Булгаков] (1891―1940)
20世紀ロシア文学を代表する小説家・劇作家。小説『白衛軍』、『マスターとマルガリータ』、『犬の心』、『悪魔物語』、『運命の卵』、戯曲『トゥルビン家の日々』、『逃亡』、『ゾイカのアパート』など。明快な文章、ダイナミックな展開、ユーモアと風刺、多彩なイメージを特徴とする。生前はほとんどの作品が出版・上演を禁止または制限されていた。
石井信介 [いしい しんすけ]
民族友好大学(モスクワ)歴史文学部卒、大阪市立大学経済学部修士課程修了。ノーボスチ通信社東京支局勤務の後、ロシア向け/経由の貨物を扱う物流企業に勤めてモスクワ、サンクトペテルブルグ、ハバロフスク、ウラジオストク、ナホトカに駐在。
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