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菊池寛随想
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片山宏行 著
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四六判上製256頁 2,800円(税別)
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ISBN978-4-89642-534-5 C0095
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菊池寛作品の全体が
一冊でわかる
本格評論!
貴重な資料も多数収録
菊池寛作品の多彩、奥行き、成り立ち、そして東西にわたる評価を、コンパクトにまとめてみた。加えて芥川龍之介、久米正雄の文学にもふれ、菊池寛の対照化も図った。結果的に〈作品〉の解釈と分析、および評価を入射角としながら、作家の相貌を浮かび上がらせることに帰着した。テクスト論を標榜して、テクスト論的なるものの跋扈に終わった近代文学研究の〈パラダイムチェンジ〉。そうした風景に対する反措定であるかもしれない。
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目 次
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頁
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第一章 作品解説に代えて
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「三浦右衛門の最後」――冷眼とヒューマニズムと
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9
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「父帰る」をめぐる言説
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17
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「恩を返す話」成立の背景
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34
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「無名作家の日記」再考
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40
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「忠直卿行状記」成立の過程
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51
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「葬式に行かぬ訳」――二つの「不快」
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59
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「藤十郎の恋」と「地獄変」――「口性なき京童」
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70
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「形」――実験小説として
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82
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「極楽」――「笑ひ」との対応
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91
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「義民甚兵衛」――菊池寛の大正九年
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97
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「蘭学事始」――附「三人四人問題」
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102
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「俊寛」をめぐる覚書
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110
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「頸縊り上人」考
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120
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第二章 作品とその周辺
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第四次『新思潮』のゲラ
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127
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「真珠夫人」考――発生する読者
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134
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「貞操問答」小考
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152
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名作が浪曲化するとき――「父帰る」の場合
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164
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「恩讐の彼方に」――解説にかえて
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173
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『モーニング・ポスト』紙の菊池寛評
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181
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第三章 芥川龍之介と久米正雄
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「邪宗門」異説――〈別稿〉をめぐり
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203
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「螢草」補注
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219
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あとがき
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243
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作品名・著書名・論文名等索引
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250/v
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人名索引
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254/i
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片山宏行 [かたやま ひろゆき]
昭和57(1982)年、青山学院大学大学院文学研究科日本文学日本語専攻博士課程中退。同年、神戸山手女子短期大学着任。同短大助教授を経て、平成3(19991)年、青山学院大学文学部日本文学科着任。現在同学科教授。
著書:『菊池寛の航跡〈初期文学精神の展開〉』(1997.9.20、和泉書院)
『菊池寛のうしろ影』(2000. 10.20、未知谷)
編著:『真珠夫人本文篇/注解・考説篇』(2003.8.26、翰林書房)
『コレクション・モダン都市文化(第7巻)円タク・地下鉄』(2005 .5.15、ゆまに書房)
監修・編著:『菊池寛現代通俗小説事典』(2016.7.20、八木書店)
共著:『異郷の日本語』(2009.4.20、社会評論社)
『倉敷市蔵 薄田泣菫宛書簡集 作家篇』(2014.3.25、八木書店)
『倉敷市蔵 薄田泣菫宛書簡集 詩歌人篇』(2015.3.25、八木書店)
『倉敷市蔵 薄田泣菫宛書簡集 文化人篇』(2016.3.25、八木書店)
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