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サンクト・ペテルブルクの異邦人 芸術と文化、歌と生活
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山田実・山田ゆきよ 著
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四六判上製256頁 2,200円(税別)
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ISBN978-4-89642-303-7 C0095
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芸術の街サンクト・ペテルブルク――
ロシア最大の文化都市に小説家、画家、音楽家は集まり
エルミタージュを筆頭に憧れを一身に集める
夫妻で芸術を愛し、ロシアのふところに交流し
観劇、美術館巡り、歌曲のレッスン……
世界に冠たる植物遺伝資源の総本山バビロフ研の一端
文化の違いを軽やかに対比し、日常の悲喜交々を描き出す
三年間の在外研究員を含め14年間、往来する遺伝研究者夫妻
現地に住んで見えてくる、憧れの都、珠玉の随筆!
『サンクト・ペテルブルク断章』姉妹篇
図版130余点収録
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目 次
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頁
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はじめに
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1
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異邦人であることを覚る
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13
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1 ペテルブルクの日本人
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13
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2 私は名誉白人なのだろうか
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18
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3 国籍と国境
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27
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4 ナショナリズムの表われ方
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29
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生活のはざまで
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32
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1 郵便、電話、それにモバイル
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32
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2 ピーテルで知るニュース
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37
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3 センナヤ広場の周辺
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43
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4 商売のありよう
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47
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試行錯誤のただ中にいて
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52
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1 ペテルブルクの建物など
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52
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2 交通手段の変わりよう
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59
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3 二次産業のゆくえ
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65
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やはりピーテルは芸術の街
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70
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1 私の冬宮とエルミタージュ――そのなかを散歩しながら
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70
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2 エルミタージュの懐の深さ
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94
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3 作曲家たちが住んだ家
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101
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4 ロシア映画の良心=ソクーロフ
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111
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ロシヤ・ロマンス(歌曲)について
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117
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1 ロシヤ・ロマンスと出会って
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117
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2 作曲家たちのロシヤ・ロマンス――グリンカからラフマニノフまで
1 グリンカはロシヤ・クラシック音楽の元祖 131/2 ニコライ・リムスキー=コルサコフのオリエンタリズム 140/3 ムーソルグスキーはロシヤそのもの 149/4 チャイコフスキーの抒情性と憂鬱 151/5 ラフマニノフのロマンスが伝えるロシヤの心 164
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131
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3 古いロシヤ・ロマンスとその作曲家たち
1 アリャービエフ 171/2 ヴァルラーモフ 172/3 ブラーホフ 175/4 ダルゴムィシュスキー 178
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170
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人々のきずな
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183
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1 ペテルブルグっ子の家族のきずな
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183
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2 母国語とは何だ――はじめに「言葉ありき」
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187
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3 ハルビンをかなめに集う白系ロシヤ人たち
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191
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人情は紙とは違う
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211
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1 宏子さんの電話ノート
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211
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2 ウームナヤ・ジェンシチナのリュドミラ
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214
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3 「グルースナ」な秋
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219
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4 ひとの死に遇って、生をみる
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223
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5 政治家と芸術家の死
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230
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6 ひとの健康、その護り方
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232
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科学と政治
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237
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1 バビロフ研の国際性
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237
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2 ニコライ・I・バビロフの生と死
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242
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おわりに
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251
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山田実 [やまだ みのる]
1932年東京小岩生まれ。1957年東大農学部卒。農林省に入省後、稲栽培の研究、その後トウモロコシの遺伝研究へと進み、トウモロコシの花粉競争に雑種強勢が現われることを見出し、日本育種学会賞。1990年代はゲノム研究。1997年から3年間科学技術振興事業団上級研究員として、ロシアのバビロフ名称植物生産研究所客員研究員でサンクト・ペテルブルクに滞在。その後も国などの委託研究のため、年に二度訪露。著書に『サンクト・ペテルブルク断章――遺伝研究者のロシア滞在記』(2004年、未知谷)、『作物の一代雑種』(2007年、養賢堂)、翻訳にI.G.ロスクートフ『食を満たせ――バビロフとルィセンコの遺伝学論争と植物遺伝資源』(2009、未知谷)がある。
山田ゆきよ [やまだ ゆきよ]
1936年三重県生まれ。三重大学教育学部音楽科卒。神奈川県の小学校で音楽教師を21年間務める。神奈川県とつくばの合唱団に加盟し、いくつかのママさんコーラスで指揮・指導。1997年から3年間、サンクト・ペテルブルクに滞在、その後も年に5ヶ月ほど滞在。オペラ歌手ソーフィヤ・フージャコワに師事、ロシヤ・ロマンス(歌曲)を学ぶ。
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