未知谷の刊行物【海外文学】



 
コディン
パナイト・イストラティ 著 / 田中良知 訳
四六判上製192頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-300-6 C0097



アドリアンもの三部作完結!
 
七歳から十四歳まで
貧民街で育った自らの
体験を綴る傑作!
ルーマニアの港町ブライラには
あらゆるものが流れ込み
喜びも悲惨さも
渾然と存在している。
少年の純粋な目に
写ったものは……


目  次

沼沢地での一夜

コディン
23 
キール・ニコラス
125 
  あとがきに代えて
183 

パナイト・イストラティ [Panait Istrati] (1884―1935)
ルーマニアはドナウ川下流の港町ブライラの生まれ。貧窮家庭に育ち12歳で母の下を去る。二十歳の時、ロシアの革命運動の影響を受けて、社会主義運動と接触。その後近東を中心に地中海沿岸を放浪。自殺未遂事件をきっかけにフランスの作家ロマン・ロランの知遇を得て、下層階級の人々を題材に、郷土色豊かな作品をフランス語で発表し、作家となる。「バルカンのゴーリキー」とはロマン・ロランの評。代表作には、『キラ キラリナ』(1923)、『アンゲル叔父』(1924)、本書『コディン』(1926)などのほか、史実に取材した『バラカン平原のアザミ』(1928)などがある。
 
田中良知 [たなか よしとも]
1947年生まれ。東京都立大学人文学部仏文科卒、同大学院修士課程修了。専攻は十九・二十世紀フランス文学。
訳書に、ドニ・ヴェラス『セヴァランブ物語』(共訳、『啓蒙のユートピアI』所収、法政大学出版局)、アルベール・コスリー『老教授ゴハルの犯罪』(水声社)、イストラティ『キラ キラリナ』、『アンゲル叔父』(いずれも未知谷)などがある。大家・流行作家が主流の翻訳界に、日本では知られざる〈傑作〉を紹介したいと、念じる。

小社刊のパナイト・イストラティの著作物
[キラ キラリナ]
[アンゲル叔父]


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パナイト・イストラティ 著
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