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石上玄一郎小説作品集成 第二巻
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石上玄一郎 著 / 谷真介 編
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四六判布装函入704頁 9,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-212-2 C0393
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実存思想、仏教思想、東北のフォークロア――
人間存在の根元的病理に対する形而上学的挑戦の全貌!!
冬樹社版作品集に収録されなかった長篇「緑地帯」を収録。 ⇒[書評]
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目 次
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頁
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緑地帯
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7
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氷河期
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355
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日食
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401
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鵲
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461
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ミネルヴァの夜
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471
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気まぐれな神
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551
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黄金分割
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591
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解題
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699
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石上玄一郎 [いしがみ げんいちろう]
本名上田重彦。明治43(1910)年札幌生まれ。早くに両親を亡くし、父の郷里盛岡で祖母に育てられる。旧制弘前高校在学中に左翼運動に傾斜し、放校処分。同学年に太宰治がいた。陸中巌、石上玄一郎の筆名を使用しながら創作活動を開始、昭和14年、29歳のときに『日本評論』三月号に発表した「針」によって文壇デビュー。昭和17年、32歳のときに『中央公論』に発表した「精神病学教室」によって、作家的地位を確立した。昭和27年に同人誌『現象』を創刊し、即意識の文学を提唱。実存思想、仏教思想への傾斜、東北の土俗への関心は、一筋縄にいかぬポリフォニックな思考を与え、深い洞察と鮮やかな描写で、人間存在の根本的諸層をその最深部から抉り出す特異な作風を確立した。
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