ティムは八歳の男の子。灯台守をしている父さんとやさしい母さんとともに、町からも村からも遠くはなれたカモメ岬に住んでいます。せっかくの夏休みなのに、ひとりぼっちで、遊び相手がいないのがなやみです。
ところが、ある朝のこと。浜辺でキャンプをしていた子どもたちのグループが、ズンデヴィト岬への旅行に、ティムもいっしょにつれて行ってくれるというのです。フェリーで川をわたり、さらに蒸気船で海峡までこえる旅です。ティムは大よろこび!
そんなとき、ティムは、父さんにたのまれ、修理工場の所長さんにめがねをとどけることになってしまいました。自転車をとばせば、出発の十二時までに、みんなのところへもどって来られるはずです。
けれど、ようやくめがねをとどけたと思ったら、こんどは所長さんから、ボルトをとどける用事をいいつかってしまいます。さらに、見ず知らずのおばあさんから、孫にお茶をとどけてほしいとたのまれます。
時間がどんどんすぎていく中、ティムは愛用の真っ赤な自転車で、走りに走り……。
ティムは出発に間に合ったのでしょうか?
みなさんもきっと、ドキドキ、ハラハラしながら、ティムを応援したくなるでしょう。
本を読んだ後、とてもさわやかな気持ちになります。
|