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紅の笑み・七人の死刑囚
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レオニード・アンドレーエフ 著 / 徳弘康好 訳
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四六判上製240頁 2,600円(税別)
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ISBN978-4-89642-743-1 C0097
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戦争、革命の進行
何者でもない一人の心がどう動くか
紅の笑み:日露戦争か、人々が殺し合い発狂し
やがて累々たる死体の上に赤い笑いが漂う
帰還した兄、感染する弟……
七人の死刑囚:五人のテロリストと殺人犯と強盗――
七人の、死刑宣告から執行に至るまで
心理、生理、肉体の状況を克明に……
魯迅が愛して中国語に翻訳し
邦訳は明治末期から上田敏、
二葉亭四迷、森鴎外、大杉栄
昇曙夢、中村白葉らに紹介され
読まれてきたアンドレーエフ
ラヴクラフト、ポーといった
怪奇小説の系譜にも連なる
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目 次
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頁
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紅の笑み
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5
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第一章
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6
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断片一6/断片二12/断片三17/断片四17/断片五27/断片六39/断片七48/断片八48/断片九53
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第二章
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61
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断片十61/断片十一66/断片十二68/断片十三71/断片十四73/断片十五76/断片十六80/断片十七87/断片十八87/最後の断片92
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七人の死刑囚
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103
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1一時です、閣下104/2絞首刑113/3私に絞首刑の必要はない121/4われら、オリョールの者なり137/5口づけをして、黙っておくことだ147/6時計が進む159/7死は存在しない161/8死は存在する、そして生も存在する173/9ひどい孤独181/10壁は崩壊する189/11護送中196/12護送が終わり212
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附録 私は棺の中から話している 「七人の死刑囚たち」草稿版より
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227
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訳者あとがき
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235
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レオニード・ニコラーエヴィチ・アンドレーエフ
[Леонид Николаевич Андреев] (1871年8月21日〜1919年9月12日)
ロシア銀の時代を代表する作家の一人。短篇小説や長編小説以外に戯曲も執筆し、多彩な才能を発揮するが、その悲観的な作風は革命を志す作家たちからは批判されることもあった。他方、アメリカではロシアのエドガー・アラン・ポーとして、ロシアの表現主義の父と目されている。
徳弘康好 [とくひろ やすよし]
大学時代、恩師であるカザケーヴィチ先生に出会い、ロシア文学に触れる。
東京大学大学院にて、さらにロシア文学を学ぶ。大学院を修了後もロシア文学の面白さを伝えるため、仕事のかたわら、翻訳を発表している。
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