|
|
|
|
感情教育
|
フランシス・キング 著 / 横島昇 訳
|
四六判上製224頁 2,000円(税別)
|
ISBN978-4-89642-583-3 C0098
|
|
|
一九六〇年ごろ、京都の
ブリティッシュ・カウンシルで
英国文化の普及に尽力した経験を
色濃く反映した傑作戯曲
***
ある英国人夫妻の書生になって
生きた英語を学ぶ純朴な青年
彼は英国美女の誘惑に溺れ
無邪気さ、朴訥さ、慎ましさといった
青年特有の美徳を失っていく……
夫妻は彼をどう導くのか――
フランシス・キングが描く
成熟した「感情教育」とは――
|
|
|
目 次
|
頁
|
一 (第一幕第一場)
|
5
|
二 (第一幕第二場)
|
56
|
三 (第二幕第一場)
|
99
|
四 (第二幕第二場)
|
142
|
五 (第二幕第三場)
|
182
|
訳注
|
210
|
訳者あとがき
|
213
|
フランシス・キング [Francis King] (1923〜2011)
1923年スイス生まれ。幼年時代を父親の勤務地インドで過ごす。オクスフォード大学で古典学を専攻、学生時代『暗い塔へ』で文壇デビュー。1949年よりブリティッシュ・カウンシルに入り、イタリア、ギリシア、エジプト、フィンランドに赴任、行く先々の国を舞台に小説を発表する。1959年より63年までブリティッシュ・カウンシル京都支部長として日本に滞在。日本勤務を最後にブリティッシュ・カウンシルを去り、帰英して文筆に専念。代表作に日本を舞台にした『税関』のほか、1951年『隔てる川』(サマセット・モーム賞)、1964年『日本の雨傘』(キャサリン・マンスフィールド短篇賞)、1970年『家畜』、1978年『E.M.フォースター評伝』、1983年『闇の行為』(「ヨークシア・ポスト」小説部門年間最優秀賞)などがある。1978年から85年まで英国ペンクラブ会長、翌86年から89年まで国際ペン会長を務める。長年にわたるその優れた業績により、1985年、英国王室よりコマンダー勲章(the C.B.E.)を、2000年、英国ペンクラブより金ペン賞を、そして2011年、王立文学協会よりベンソン・メダルを授与される。2011年7月3日、ロンドンにて死去。
横島昇 [よこしま のぼる]
1953年京都府に生まれる。1976年京都外国語大学卒業、80年同大学院修士課程修了。著書『フランシス・キング 東西文学の一接点』(こびあん書房、1995)、『ガラシャの祈り』(未知谷、2019)。
訳書 フランシス・キング『日本の雨傘』(河合出版、1991)、郡虎彦『郡虎彦英文戯曲翻訳全集』(未知谷、2003)、フランシス・キング『家畜』(みすず書房、2006)。
|
|