未知谷の刊行物【国内文学】



 
ツタ小母チャンと村人たち
下林益夫 著
四六判上製256頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-89642-575-8 C0095



目眩くキュビズム小説
執筆来歴を語るメタ随筆と――
 
創作「ツタ小母チャンと村人たち」は四年がかりの労作。どちらかと言えば短篇の積みかさねの結果となり、叢談十八章をとおして一筋の糸が、弛まず奮闘した作中の主人公ツタ小母チャンの真情。言い換えれば女の一生を繋ぎ留めた絆である。そのようなツタ小母チャンを支えた常民の、温かい言葉や行動も、村人たちの底力となっていて、片田舎の風習と人情などの情景を醸していると信じる。潤う感情で楽しんで戴ければ、実作者として幸甚である。
(「あとがき」より)


目  次

ツタ小母チャンと村人たち(創作)

序章

第一章 憂い転続
11 
第二章 山裾の家にて
22 
第三章 岐路昏迷
27 
第四章 馭者老人と握り飯
34 
第五章 余韻開運
38 
第六章 下剋上
45 
第七章 寝具店にて
53 
第八章 家族総掛かりの商い
58 
第九章 ホウポッポの旅立ち
78 
第十章  慢性と緊急
81 
第十一章 残され者の焦燥感
91 
第十二章 戻り旅
103 
第十三章 移ろう原点
115 
第十四章 復活悲話
129 
第十五章 小学校への道
146 
第十六章 不条理混沌
157 
第十七章 余滴風刺
168 
第十八章 結びの詞
190 
余情曲(随筆)
195 
あとがき
251 

下林益夫 [しもばやし ますお]
1932年、岐阜県生まれ。
1954年、上京。文学同人誌『渦巻』『低地』『季節風』『文学者』に参加。1985年独立、文芸自主雑誌『地平線』を発行。創刊号より第12号までに多くの作品を発表。併せて11回に亘って「森田素夫の日記」を連載。
著書――『第一創作集』『第二創作集』『第三創作集』『第四創作集』『第五創作集』『第六創作集』。


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ツタ小母チャンと村人たち
下林益夫 著
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