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アンメラへの長い道 フランク・オコナー短篇集
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フランク・オコナー 著 / 矢谷雅子 編・訳・解説
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四六判上製256頁 2,400円(税別)
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ISBN978-4-89642-412-6 C0097
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アイルランド、コークが生んだ短篇の名手
フランク・オコナー 厳選した珠玉短篇の新訳
親戚たちも近所の人たちさえも、アイリーンの言っていることは真実だと思い始めた。すなわち、アイリーンがこの上なく幸せだと思っていたひとつひとつが、他人には理解できないものであったこと、人に結婚のまねごとだと思われたものが当人たちにとっては、これ以上望みようがないほど完璧な形の結婚だったこと、それだけでなく、彼らの基準から見ても、女性というものは世の中のありとあらゆるものを儚いものとしか見ていないことを、彼らは知ったのだった。(本文「ありえない結婚」より)
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目 次
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頁
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はじめての告解
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8
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ぼくのエディプスコンプレックス
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24
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歴史のお勉強
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46
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一家の主人
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66
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世慣れた少年
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84
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クリスマスの朝
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97
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酔っ払い
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114
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アイルランドを裏切ったコルネット奏者
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133
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モーパッサンの小説
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151
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教会のニュース
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170
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アメリカ人の妻
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186
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ありえない結婚
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210
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アンメラへの長い道
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234
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訳者あとがき
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251
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フランク・オコナー [Frank O'Connor]
1903年アイルランド、コーク市生まれ。アイルランドを代表する短篇作家。正規の学校教育は12歳で終わったが、ロシア文学、ゲール語の詩などを含む多くの書物を精読、その後、司書となり、イエーツとともに文芸協会を作り、検閲法に反対。渡米後はいくつかの大学で講師をつとめ、講義録も出版されている。1966年アイルランドで死去。
矢谷雅子 [やだに まさこ]
関西学院大学文学部英文科卒業。高校教員を経て、翻訳を学ぶ。
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