未知谷の刊行物【芸術】



 
太陽を掴んだ男 岡本太郎
柴橋伴夫 著
四六判上製352頁 3,200円(税別)
ISBN978-4-89642-346-4 C0095



岡本太郎生誕100年!
 
なぜ、芸術は爆発しなければならないのか
人間として全的に生きるとは――
一平、かの子の強烈な血、パリで磨かれ
真正のアヴァンギャルドを日本に生んだ太陽の眷属太郎
イサム・ノグチ、砂澤ビッキ等の評伝をものしてきた
詩人・美術評論家の手による芸術革命家の相貌!
参考図版約80点、本格的評伝
 
「岡本太郎は、まだまだ『未知の大陸』の如しだ。知と美の探検隊の上陸を待っている。これまでトータルな評伝が一冊もないのが不思議だ。
 決して『過去の人』『追想の人』ではない。ライヴ感のある、そして未来性を秘めた『知の巨人』、孤独も絶望も呑み込みながら常に人間を信じ愛しつつ、『人間の再生』を目指した表現者であった」(本書「はじめに」より)


目  次

はじめに

第1章 母と子――「異形の家」
1 「家霊」の言葉 11/2 「奔る女」 17/3 妖なる女性 23/4 一平の家 27/5 幼き太郎 31/6 死の床――墓地にて 41
11 
第2章 芸術の樹――パリ
1 太郎のパリ 46/2 涙する太郎 55/3 踊るパリ 61/4 写真と恋の熱 63/5 前衛の要塞パリ 71
46 
第3章 思想の樹――ソルボンヌ校
1 「知の聖三角形」 81/2 マルセル・モース 85/3 バタイユ神学 92/4 訣別の時 104
81 
第4章 曠野の風景
1 「ゼロ体験」 108/2 四年間の従軍 111/3 池部良と香月泰男 115/4 焼け野原に立つ 120/5 「対極主義」の旗 126/6 「対極主義」の応用 131/7 「対極主義」の絵画 134
108 
第5章 前衛の騎士
1 美の砦 141/2 現代のスサノヲ 148/3 「書」のような絵 154/4 「遊ぶ字」と彫刻 160
141 
第6章 異端な兄弟――安吾と太郎
1 二人の異端者 164/2 疾走する精神 167/3 相同の精神 173/4 内心の回心へ 176/5 混沌と矛盾 180/6 一匹の蟻 183
164 
第7章 遊戯人太郎
1 「マスコミのダンサー」 187/2 太郎の「自我」 191/3 超自我の「自画」 195/4 良き相談役として 200/5 交差するコラボレーション 203/6 多面体としての太郎 210
187 
第8章 辺境からの眼差し――縄文、東北、沖縄
1 「写真の力」 218/2 縄文の「発見」 227/3 東北の「凄み」 234/4 沖縄への旅 238/5 『沖縄文化論』 244/6 「イザイホー」と沖縄の老婆 247
218 
第9章 「蒼と赤の臍」――メキシコ、韓国
1 メキシコの太郎 255/2 韓国への旅 266/3 哀切な眼差し 273
255 
第10章 七〇年大阪万博と太郎
1 大阪万博前後 276/2 万博という事件 278/3 大阪万博の始まり 280/4 反ユートピアの塔 284/5 《太陽の塔》解読 286/6 人間博覧会 295
276 
第11章 平和への愛――《明日の神話》
1 なまなましい事件 300/2 「時代の証言者」 308/3 メキシコの熱 311
300 
第12章 不滅の愛
1 太郎の死 320/2 「戦友の死」を超えて 323/3 愛のかたち 329
320 
あとがき
336 
主要参考文献 343/略年譜 351
 

柴橋伴夫 [しばはし ともお]
1947年北海道生まれ。詩人・美術評論家。札幌在住。主な著書に詩集『冬の透視図』(NU工房)。美術評論『ピエールの沈黙』(白馬書房)、『風の彫刻』『風の王 砂澤ビッキの世界』『青のフーガ 難波田龍起』(以上、響文社)、『聖なるルネサンス 安田侃』『夢みる少年 イサム・ノグチ』(以上、共同文化社)など。現在、荒井記念美術館理事、北海道美術ペンクラブ同人、「美術ペン」編集人、文化塾「サッポロ・アートラボ」代表。

小社刊の柴橋伴夫の著作物
[雑文の巨人(マエストロ) 草森紳一]
[アウラの方へ 美の断章]


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太陽を掴んだ男 岡本太郎
柴橋伴夫 著
3,200円(税別)

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