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セラフィーヌ
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フランソワーズ・クロアレク 著 / 山形梓 訳
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四六判上製160頁+カラー口絵16頁 2,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-305-1 C0098
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2009年フランス・セザール賞 最多7部門受賞
映画「セラフィーヌの庭」原作
昼は家政婦、夜は画家――
41歳のある日、大聖堂で天啓を受けた
「セラフィーヌ、お前は絵を描かなければなりません!」
独学で、神との交感を花や果実に託し、生々しく濃密で色彩鮮やか
見るものを強く惹きつける絵を描きはじめるセラフィーヌ
ルソー、ピカソ等を発掘した大画商ウーデとの出会いに
人生は転機を迎え、素朴派画家としてスタートを切った!
エキセントリックなセラフィーヌを支えるウーデ
しかし、第一次大戦、世界恐慌に運命の糸は切れ
セラフィーヌは心のバランスを崩し、精神病院に……
本邦初紹介の評伝、カラー口絵に作品20点他収録
映画「セラフィーヌの庭」
マルタン・プロヴォスト監督/主演ヨランド・モロー
2010年8月7日〜岩波ホールにてロードショー 順次全国公開
セラフィーヌ・ルイ [Seraphine Louis] 1864―1942
仏・アルシー生まれ。素朴派の画家で、いわゆるアウトサイダー・アート。幼くして両親を亡くし、17歳でサンリスの修道院の下働きとなり20年間を過ごす。その後コンピエーニュ、サンリスで家政婦。41歳で天啓を受け独学で絵を描き始め、7年後、アンリ・ルソー等を発掘した画商ウーデと運命的に出会う。第一次大戦勃発にドイツ人であるウーデはフランスを出国。戦後、二人は再会を果たし本格的にセラフィーヌを援助し始めるも、世界恐慌により彼の財力は底をつく。セラフィーヌは精神のバランスを崩し、67歳で精神病院に収容。精神病院で没、78歳。2008年映画「セラフィーヌの庭」公開に合わせパリのマイヨール美術館で回顧展、好評を博す。日本では世田谷美術館に作品所蔵。
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目 次
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頁
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「無敵な女」の足跡を追って
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7
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黒い仕事
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19
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色彩の仕事
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28
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サンリス
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34
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セラフィーヌ・ルイ=マヤールの私生活
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39
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サンリスのセラフィーヌ
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50
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ヴィルヘルム・ウーデ
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56
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描く喜び
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73
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展覧会
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85
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再会、そして才能の認知
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91
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花から譫妄へ
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99
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精神病院
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111
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あとがき 129/謝辞 145
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訳者あとがき 147
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参考文献 153/略年譜 155
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フランソワーズ・クロアレク [Francoise Cloarec]
フランス、パリ生まれ。臨床精神病理学博士。パリの国立美術高等専門学校卒業。パリのヴィル・エヴァール病院で精神療法技術者兼精神分析医として勤務する傍ら、作家及び画家として活動。多数の展覧会に自らの作品を出品している。セラフィーヌをテーマとした博士論文を執筆した縁により、ヨランド・モロー主演の映画「セラフィーヌの庭」の脚本段階で、監督マルタン・プロヴォストから相談を受けた。
山形梓 [やまがた あずさ]
1976年群馬県生まれ。幼少期より中米、東西アフリカ、フランスに住み、タンザニアのインターナショナルスクールにてIB(インターナショナル・バカロレア)を履修後、南仏のニース大学にて翻訳の基礎を学ぶ。2000年に帰国以降、会社員を経て2007年からフリーの通訳・翻訳者として活動。
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