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昭和の短篇一人一冊集成 戸川昌子
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戸川昌子 著 / 結城信孝 編・解説 / 市瀬淑子 装幀・題字
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四六判上製函入320頁 3,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-223-8 C0393
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残しておきたい短篇がある……
今思うと昭和には香りがあった――
短篇の名手各一冊、全五巻、函入愛蔵版
『昭和の短篇一人一冊集成』第一回配本!
「記憶に残る短篇小説は、クラシック音楽やジャズのスタンダード・ナンバーを想起させる。名篇と名曲。両者に共通しているのは短い時間のなかでリプレイが可能という利点と、何よりも長い歳月をくぐり抜けてきた耐久力にある。書棚から引っぱり出す一冊の作品集。お目当てのページを開く瞬間には心が躍る。この短篇セレクションは小説雑誌華やかなりしころの昭和の文化遺産であり、短篇小説の魔力を思う存分味わわせてくれる」(編者の言葉)
ミステリーの枠内にとどまらない
妖しい官能美を秘めた戸川昌子の魔性の世界――
レスビアンの官能の末の悲劇「黄金の指」
形見の達磨をめぐる老女たちの色欲のドラマ「形見わけ」
倒錯した新興宗教を描いた「霊色」
仏モンサンミッシェルを舞台にした「塩の羊」など
現在入手困難な短篇9作品を収めた
待望のアンソロジー!
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目 次
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頁
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吹溜り
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5
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骨の色
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29
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形見わけ
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61
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黒い餞別
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83
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仮面の性
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115
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黄金の指
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141
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塩の羊
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167
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霊色
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229
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嗤う衝立
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255
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解説
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301
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戸川昌子 [とがわ まさこ] (1933― )
東京生まれ。都立高校中退後、商社に勤める傍ら1957年頃から銀巴里に出演し、シャンソン歌手となる。62年出演の合間に楽屋で書き綴った『大いなる幻影』で第8回江戸川乱歩賞を受賞。翌年の『猟人日記』は直木賞候補となり、ベストセラーとなった。ミステリー作家の枠を越えた幻想的でエロティックな独自の世界を展開、その他多数の作品が海外で翻訳される。現在も青山にある自身の店「青い部屋」でステージに立つ。
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