未知谷の刊行物【海外文学】



 
新詩集
アディ・エンドレ 著 / 原田清美 訳
四六判240頁 2,400円(税別)
ISBN4-89642-148-5 C0097



ハンガリーで最も重要な詩人のひとり、アディ・エンドレの第三詩集。1906年ブタペストで発表されるや激しい論争を巻き起こした。それによってハンガリーの現代詩の道が切り開かれることとなる。美しきレーダに捧げられた自由と愛の詩集ともいうべきものだが、単に激情をぶつけるだけではない、生を求める、あるいはハンガリーの大地に根ざした故郷への愛憎が根底に潜んでいる。ボードレールの影響が随所に見られ、アディ自身、パリを愛し(パリにレーダが住んでいることもあったが)、華やかなる町として詩のなかにあらわれる(反対にブタペストは呪いの町としてあらわれる)。ハンガリーの声の文化の伝統を書き言葉に表すなど、新しい詩の定義を示したことも時代に抜きんでていた。新しい愛と新しい生のために闘う精神の書、本邦初の全訳。参考図版を多数収録。


目  次

〈ぼくはゴーグとマゴーグの息子〉

〈レーダ夫人の詩編〉
ぼくたちの子供/城の白い女/きみが愛しているから/涙の人/癒されぬキス/薪束の火を消すことはできる/きみは揺らめく白い影/ぼくたちは断崖の上に立っている/ぼくは燃える傷/白い静けさ/ほかの二人/古い馬車で/レーダは舟で/バアルの神への祈り/湖が笑った/ぼくのものであれ/他の女だったら/レーダの魂/レーダはパリへ/最後の微笑み/老いたフォーヌの言葉/南の国が呼んでいる/落ち葉の上の大鷹の結婚
11 
〈ハンガリーの大地にて〉
ホルトバージの詩人/村から遠く/成功との別れ/埃の中の歌/ティサ川の岸辺で/呪われた町からの引っ越し/鎖で繋がれた魂/ぼくは早く来てしまった/キリスト者たちの殉教者/魂の墓地/ 樫の木の間の楓/ぼくの大地が追放した/ギーナの詩人との出会い/ハンガリーの大地にて
63 
〈歌うパリ〉
パリの夜明けに/ボードレールの三つのソネット/ヨハン・リクトゥスの詩節より/夜、森で/東駅で/ポール・ヴェルレーヌの夢/セーヌの岸辺に
99 
〈聖なる峰々の放浪者〉
夜明けのため息/互いに遠くにある心/キスの呪い/湿地の幻影/ぼくの花嫁/頭を傾ける時/生きることが恐ろしい/ミダス王の末裔/回廊は響く/黄色い炎/物語は死んだ/貴族との闘い/気づかないでほしい/操り人形/海の赤い戦車/眠れる王女/南の国に行ったことがある/ぼくは蝶を殺した/碧い海の岸辺で/夜明けの鳥/海の埋葬/新しい海に漕ぎ出そう
133 
解説・あとがき
187 

アディ・エンドレ [Ady Endre] (1877―1919)
パリがボードレールならばハンガリーはアディと称される詩人。1906年発表の第三詩集『新詩集』で新しい文学の旗手となる。後継の文学者多数を率い、13の詩集を発表、現在も読み継がれている。
 
原田清美 [はらだ きよみ]
1948年熊本生まれ。都立大学大学院仏文科修士課程修了。1978-80年、ブザンソン大学留学。元、日本大学経済学部講師。2001年、ハンガリー政府の奨学金を得て、ブダペストのエトヴォシュ・ローランド大学に留学、アディ・エンドレの『新詩集』について研究する。訳書『黄金のブダペスト』(共訳、未知谷)。


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アディ・エンドレ 著
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