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歌舞伎勝手三昧
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濱田恂子 著
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四六判上製224頁 2,400円(税別)
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ISBN978-4-89642-518-5 C0095
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華やかな芸に魅せられて
倫理学者が観る歌舞伎
楽しみは多様であるが、誰にでも楽しみは必要である。だが、時には、弱いもの苛めや、ひたすら優越感を追い求める競争意識に支配された屈折した楽しみとも言うべきことがらが見られる。個人であれ、国であれ、強者が弱者を見下ろしているのは、強者にとって真の楽しみであろうか。いつ自分が弱者に転落するかもしれない、という恐怖と表裏をなしているのではなかろうか。そのような窮屈な楽しみではなく、ささやかでもいいから、誰でもが安心して自分の楽しみを楽しめる社会を構築することこそ、私たち人間が絶えず努めることではなかろうか。(「あとがき」より)
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目 次
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頁
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序幕 『義経千本桜』の人物像 狐忠信を中心に (二〇〇八年)
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5
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二幕目 『助六』の謎 (二〇〇九年)
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27
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三幕目 写楽と『忠臣蔵』二段目 (二〇一〇年)
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55
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四幕目 『源平布引滝』と斎藤実盛 (二〇一四年)
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81
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幕間 切手になった歌舞伎 (二〇〇七年)
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107
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五幕目 歌舞伎に見る六歌仙の諸相 (二〇一五年)
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115
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大詰 歌舞伎の舞台に登場する動物たち 江戸時代の庶民の人生観 (二〇一六年)
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149
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あとがき
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217
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濱田恂子 [はまだ じゅんこ]
1932年東京に生まれる。東京大学文学部独文学科・倫理学科卒業。同大学院博士課程(倫理学)単位取得満期退学。フンボルト財団研究奨学生としてチュービンゲン大学哲学科留学。文学博士。関東学院大学名誉教授。
著書に、『倫理学入門―倫理学についての対話―』『価値応答と愛―D.v.ヒルデブラントの倫理学』『キルケゴールの倫理思想―行為の問題―』“Japanische Philosophie nach 1868”『いのち―生命について考える―』(編著)『キルケゴール 主体性の真理』『歌舞伎随想 歌右衛門とキルケゴール』『二つの忠臣蔵―続歌舞伎随想』『死生論』『生きる環境の模索―苦悩する知―』『人間と倫理』(共著)『入門 近代日本思想史』などがあり、訳書にヤスパース『真理について3』シュルツ『変貌した世界の哲学』(共訳)キルケゴール『1844年の四つの講話』、『美と倫理』(共訳)ハイデッガー『ヘルダーリンの詩作の解明』などがある。
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