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ピンゼル
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ヨハン・ゲオルク・ピンゼル / ボリス・ヴォズニツキ 編・解説 / タチアナ・ディティナ 英語訳 / 加藤有子 日本語訳 / 水沢勉 序文
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B4変判上製120頁 10,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-357-0 C0071
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未知谷刊行20周年記念企画
西洋彫刻史に波紋を起こす未踏のバロック
天才彫刻家ピンゼル作品集!
18世紀半ば、ポーランド・リトアニア共和国(現ウクライナ)に
忽然と現れた天才彫刻家ピンゼル
どこで生まれ、技術を磨き、なぜやって来たのか
10年ほどの足跡は、すべて謎、謎、謎……
見よ! 視線、指先、衣服のひだの大胆さ
見よ! キュビスムのごとき多面性
ソビエト体制下、歴史と政治に埋もれかけたが
1960年代半ばボリス・ヴォズニツキにより収集・修復
来年秋、ルーヴル美術館で西ヨーロッパ初の展覧会開催!
世界にさきがけた本作品集は時代精神の顕現、図版97点収録
*別刷 収録論文英訳パンフレット作成しました。お問い合せください。
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目 次
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頁
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序文 水沢勉「喪失の奇貨――――ヨハン・ゲオルク・ピンゼルという彫刻家」
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2
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作品
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INDEX
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解説「名匠ピンゼルという現象」ボリス・ヴォズニツキ/ウクライナ語から英語訳タチアナ・ディティナ/日本語訳加藤有子
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ヨハン・ゲオルク・ピンゼル [Johann Georg Pinzel]
1740年代よりポーランド・リトアニア共和国の東端(現ウクライナ)、ポドリア地方で彫刻の制作を開始。1761年に亡くなったと推定されるが、近年、研究が進むものの、詳細はなお不明。活動期間十数年の天才彫刻家、リヴィウ・バロックの代表的彫刻家。大貴族ミコワイ B. ポトツキの依頼で、数々の教会の祭壇彫刻を制作。キュビスム的、あるいは日本の運慶のような、動きのある傑作を残す。1960年代半ばソビエト体制の中、ボリス・ヴォズニツキにより歴史と政治に埋もれかけたピンゼルは発見され、彼が命を賭し、私財を投げ打って収集・修復した作品は、現在リヴィウから70キロほどのオレシコ城に展示されている。
ボリス・ヴォズニツキ [Borys Voznitski]
1926年生まれ。美術史家。1962年よりリヴィウ絵画ギャラリー(現在、リヴィウ美術ギャラリー)館長。ウクライナ美術院会員。17-18世紀のウクライナ美術に関する学問的著作が多数あるほか、10以上もの美術館の創設に中心的役割を果たす。クラクフ教育大学およびワルシャワ美術大学名誉博士。ポーランド共和国の金十字勲章、ウクライナの英雄称号、T. シェフチェンコ国家賞ほか、叙勲多数。ICOM(国際博物館会議)ウクライナ支部会長。
加藤有子 [かとう ありこ]
1975年生まれ。東京大学文学部美学芸術学専修課程卒業、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程修了。学術博士。現在、東京大学大学院人文社会系研究科、助教。専門はブルーノ・シュルツをはじめとするポーランド文学、表象文化論。
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