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維新のアイヌ 金成太郎
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富樫利一 著
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四六判上製176頁 2,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-310-5 C0095
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金成太郎とは、何者か――
明治維新、開拓移民の北海道入植により先住民族は「アイヌ」となり、多くの差別や偏見を受けながら暮らすが、やがてその生活のみならず種族の存命すら危ぶまれるに至る……
そんな苦境の中で、金成太郎はアイヌ民族として初めて教育を受けて文字を学び、勉学に励み、そしてアイヌを惨状から救うべく、様々な策に打って出る
日記、新聞雑誌等の記事、書簡、公文書etc豊富な文献の引用で綴る、アイヌ青年三十年の生涯! 迷走する維新政策の中ひたすらに民族自立のための先駆者として叫び、苦闘した太郎の存在を放置していた百数十年の時の流れ……歴史的資料となり得る価値ある評論!!
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目 次
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頁
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はじめに
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1
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一八六六(慶応二)年から旧土人保護法成立までの幌別地方概略
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15
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常盤学校の頃
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21
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札幌師範在学中
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36
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教職を辞して帰郷
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66
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生存の方策を探る
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80
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相愛学校と愛隣学校
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97
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太郎、その死まで
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121
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太郎の死、その後
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146
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崩れ行くコタン
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162
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あとがき
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171
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富樫利一 [とがし としかず]
1932年北海道生まれ。夕張北高等学校卒業後教員、登別市役所勤務を経て現在アイヌ文化アドバイザー、「知里真志保を語る会」顧問。
アイヌ文化とアイヌ民族の自立・復興、中国人強制連行問題をテーマに全国で講演。著書に、『せせらぎへの挽歌』(自費出版)、『エノン』『ラメトク起つ』『銀のしずく「思いのまま」』『伏流』『風に祈る』『血価の証言』(以上、すべて彩流社)がある。
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