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僕の青
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横山武史 作
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96頁 1,000円(税別)
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ISBN4-915841-81-2 C0092
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世界から取り残された21歳の高校3年生。彼は純粋な気持ちを正直に見つめ、自らの苦悩を公とすることで甘えを捨て、不登校を乗り越えた――6年間、15冊のノートから厳選した魂の叫び!! '98年刊行の私家版に大幅増補した一冊。
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一番星見つけた
永い間 眠らずにいた
想っては消える意識と記憶のはざまで
真実にどれほど価値があるのか 何度問いかけただろう
夜に置きざりにされたネガティブな気持ちだけが
昨日と今日をつないでいる
朝の光が街の陰全てに行きとどいて
さっきまでの雨も葛藤も嘘のようさ まるで
この世界に輝かないものはないんだと
教えられるみたいだった
だけど 僕にはまぶしすぎる 光
残りの一日を今夜の闇との戦いに備えなくては……
少しだけ眠れたみたいだ
夢の途中で見る現実の続きを
不調和な心でだって言葉にしなくては
境界線を失くした想像の産物が
頭の中に流れ込んでくる
暮れていく空に追われていく希望は
存在の最後を暗屋に差し込む夕陽に変える それは
争いに疲れた僕の心を
屈託なく笑っていた少年の日にいつだってもどせる気にさせる
だから 僕にはせつなすぎる 幻
今夜こそ最後になればと願う僕の空に一番星見つけた
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