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ニーチェ哲学の基礎 ランゲとニーチェ
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ジョージ・スタック 著 / 眞田収一郎 訳
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四六判576頁 6,000円(税別)
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ISBN4-89642-153-1 C1010
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ニーチェ解釈に新たな光
新カント学派を介した
カント思想の影響を明らかにする
1983年の発表後、ニーチェ論文の多くに引用され、言及される、ニーチェ研究者待望の翻訳。
――「永劫回帰」は、「実存的命令」として受託されるべきだとか、「超人」は美学的、詩的、疑似宗教的な理想人物であるなどの著者の見解に、訳者はただならぬ刺戟と関心を掻き立てられた。とにかくニーチェに興味と関心を持つ人たちは、一度はこの著者の言うところに耳を傾ける必要があると思われる。(訳者あとがき)
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目 次
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頁
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まえがき
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3
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序論
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15
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第一章 宝の蔵
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29
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第二章 永劫回帰
心理学的テストとしての回帰/宇宙論的な論証/力の中心と回帰/実存的な意味と回帰
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50
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第三章 反プラトン主義
ランゲ対プラトン
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92
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第四章 キリスト教の問題
ランゲとキリスト教
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121
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第五章 唯物―観念論
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152
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第六章 人間的、あまりに人間的
ランゲと擬人論
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186
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第七章 ダーウィンと目的論
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251
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第八章 カントの影
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313
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第九章 力―点の世界
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358
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第十章 力の快楽と力への意志
力の快楽/力への意志
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419
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第十一章 理念の立場
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484
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解説・あとがき
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537
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事項索引/人名索引
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ジョージ・スタック
ペンシルバニア大学でPh. Dを取得し、州立ニューヨーク大学の哲学教授を1967年から1995年まで歴任した。その間、哲学部長を兼務したこともある。現在はニューヨーク大学名誉教授である。著書には以下のものがある。
Nietzsches Anthropic Circle: Man, Science and Myth (Rochester Studies in Philosophy), University of Rochester Press, 2005.
Nietzsche: Man, Knowledge, and Will to Power, Hollowbrook, 1994.
Nietzsche and Emerson: An Elective Affinity, Ohio University Press, 1992.
Sartre's Philosophy of Social Existence (Modern Revivals in Philosophy) Gregg Revivals, 1977.
Berkeleky's Analysis of Perception, Peter Lang, 1992.
Kierkegaard's Existential Ethics(Modern Revivals in Philosophy) Gregg Revivals, 1977.(『キェルケゴールの実存倫理学』渡部光男訳 杉村書店 1985年)
On Kierkegaard: Philosophycal Fragments, Humanities Press, 1976.
眞田収一郎 [さなだ しゅういちろう]
昭和15年東京都生まれ。昭和43年慶應義塾大学大学院文学研究科修士修了(哲学専攻)。昭和52年九州大学助教授。昭和63年より現在まで日本大学芸術学部教授。
ボヘミアの森の詩人アダベルト・シュティフターの自然と文学、ニーチェの自然観などを研究。その後、ドイツ人の生命観と自然の関係に興味が移り、現在はスピノザ、ゲーテ、ニーチェの生命観の連続性に関心をもつ。特に最近は、ニーチェの認識論の研究を進め、ニーチェ哲学の真理観の伝統的な背景が、カントと新カント派のランゲにあることの研究、翻訳に精力をそそいでいる。
主な著訳書に『ニーチェ・レー・ルー』(未知谷)、『日本と中国』(雄松堂)などがある。
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