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サハリン SAKHALIN
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片山通夫写真集
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四六判160頁 1,600円(税別)
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ISBN4-89642-138-8 C0072
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ソ連邦が崩壊した直後、「サハリンに遺棄された朝鮮人が住んでいる」という情報が世界を駆け巡った。
初めて降り立ったサハリンの薄暗い空港待合室。私を黙って見つめる眼。冷たい空気が私の身体を吹き抜けた。季節がそう感じさせたのではない。眼なのだ。私を見つめる眼。初めて経験したその眼。
あれから多くの人に出会った。多くの眼に見つめられてきた。カメラの前で泣く人、何も言わずにカメラをじっと見つめる人、決してカメラを見ないで怒る人、カメラに向かって叫ぶ人……。
ここに収録した写真を撮影するとき、私は忘れてはならない日本の歴史の一端を肌で感じた。この写真集を見て下さる方にそれを感じ取っていただければ幸いである。(「あとがき」より)
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目 次
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頁
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1 自然
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8
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2 町の風景
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24
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3 人々と暮らし
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44
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4 日本統治時代の名残
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74
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5 炭坑の町
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92
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6 残された妻たち
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110
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7 永住帰国
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116
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8 永住帰国――安山にて
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130
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片山通夫 [かたやま みちお]
1944年、大阪生れ、フォトジャーナリスト。
1966年8月上海で中国文化大革命に遭遇、報道写真家の道に入る。
1970年からキューバ国営通信社「プレンサ・ラティナ」勤務。
1974年から86年までは家業に従事、1990年写真の世界に復帰。
その後ブルガリアに拠点を構え、社会主義の崩壊と民主化の中の東ヨーロッパを取材。
1999年以降、第二次大戦中日本によりサハリン(旧樺太)に強制連行されたサハリン残留朝鮮人問題に関心を持ち、彼らとその留守家族の歴史と現状を取材。
写真展は韓国(91、92、2000年)、ドイツ(91、92年)、ブルガリア(92年)、フランス(96、97年)、ロシア(2004年)、その他国内で多数開催。
写真集・著書
「Image Of Saints」(91年・樟葉画廊刊)
「セピア色の世界」96年
「北の大地に生きる」(共著)96年
「サハリン物語」(共著)2001年(上記三冊、リトル・ガリヴァー社刊)
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