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ハイデガー拾遺 その生と思想のドキュメント
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グイード・シュネーベルガー 著 / 山本尤 訳
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四六判上製424頁 4,000円(税別)
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ISBN4-89642-032-2 C0022
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1929年から1960年の新聞記事等、全217のテクストを網羅。
1930年代ドイツ、何が為され、どう受容されたのか。
当時の空気と共に浮かび上がるハイデガーのナチ関与問題に関しては、シュネーベルガーの本書が資料収集作業の初めてのものであった。もちろん、ハイデゲリアンからは完全に黙殺されてきた。その後、本書を引用しつつ出版された、H・オット『マルティン・ハイデガー』(1988年)そしてV・ファリアスの『ハイデガーとナチズム』(1989年)によって、当時のハイデガーのナチ関与の全貌が、反駁不可能なまでに提示されることとなった。
本書は当時の新聞『アレマント』『ブライスガウ』『フライブルク』『フライブルク学生新聞』等の記事つまり二次資料を列挙し、禁欲的に解釈や告発はしない。しかし凡そ蒐集すべき機会は総て捉え、偉大な哲学者の姿を生々しく報じている。当時の雰囲気の中で、ハーバーマスの言う「この偉大な哲学者のラディカルな身振り、ドイツの田舎の過激化した大学教授の驚くほどのあくせくぶりと狭量な野心」が、浮かび上がる。
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