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ヴォブルン風オムレツ コストラーニ・デジェー短篇集
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コストラーニ・デジェー 著 / 岡本真理 訳
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四六判上製192頁 2,000円(税別)
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ISBN978-4-89642-546-8 C0097
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ハプスブルク帝国の黄昏から第一次世界大戦
革命、独立、分断、激動のハンガリー・ブダペシュトで
あらゆる人間に潜む真理を描くこと――
全17篇 単行本初紹介
「僕はちっぽけな詩人でいたいと思うんだ。
大詩人じゃなくてね。
この湖みたいに小さい詩人。
そして深い詩人にさ。」
(本書「山の中の小さな湖」より)
*「水浴び」は1966年に徳永康元氏の翻訳によって紹介されておりますが(『深海の放浪者:ハンガリー短編小説集』恒文社)、一冊丸ごと一挙にコストラーニ・デジェーの作品が読める本として刊行されるのは日本では初めてのことです。
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目 次
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頁
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ヴォブルン風オムレツ
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7
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二匹のジャッカル
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19
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エシュティと死
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30
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嘘
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34
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エイプリルフール
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39
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フルス・クリスティナの不思議な訪問
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49
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二つの世界
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60
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中国製の水差し
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72
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水浴び
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102
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マーチャーシュの婚約者
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115
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異邦人
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124
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太っちょ判事
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128
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鍵
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136
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結婚披露宴
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146
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古い桃の木
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155
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ふたたび子どもたちのもとへ
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159
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山の中の小さな湖
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167
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訳者解説 コストラーニ文学の普遍性
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173
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コストラーニ・デジェー [Kosztolányi Dezső] (1885〜1936)
ハンガリーの詩人・作家・評論家。オーストリア・ハンガリー二重君主国のサバトカ(現セルビアのスボティツァ)に生まれる。詩集『哀れな幼き子の嘆き』(1907年)で文壇デビューし,生涯にわたり多数の新聞雑誌で文芸記者として詩・小説・評論を発表。とくにハンガリー・モダニズム文学の礎を築いた雑誌『西方』の第一世代を代表する作家の一人。後年、ハンガリー・ペンクラブ会長も務める。代表的な長篇小説に『ネロ、血に染まった詩人』『ひばり』『エーデシュ・アンナ』『エシュティ・コルネール』など。
岡本真理 [おかもと まり]
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。大阪外国語大学助手を経て、現在大阪大学大学院言語文化研究科教授。研究テーマは近代ハンガリーの民族言語文学運動・文学史。主な著書:『ハンガリー語』(大阪大学出版会、2013年)、『ヨーロッパ・ことばと文化――新たな視座から考える』(共著、大阪大学出版会、2013年)など。
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