未知谷の刊行物【海外文学】



 
ジュスチーヌ物語又は美徳の不幸
マルキ・ド・サド 著 / 佐藤晴夫 訳 / 横尾忠則 装幀
626頁 5,000円(税別)
ISBN4-915841-01-4 C1097



身も心も美徳に捧げたジュスチーヌには、次々と不運が降り掛かる……自分を罠に填めた悪人達にさえ善意を抱く彼女に報いるのは悲惨――サドが生涯を賭して追求した美徳と悪徳に関する思索が辿り着いた主著の前篇=美徳篇の完全翻訳。


目  次

第1章
……父親の破産とともに、ジュスチーヌが修道院から世間に投げ出されること……

第2章
……ジュスチーヌの美徳に対して数々の侮辱が加えられること……彼女の美徳に対する毅然とした態度に対して天が報いること……
35 
第3章
監獄に収容されたジュスチーヌが鉄鎖を断ち切ること……彼女を引き摺り込もうとする悪党仲間のこと……彼女の羞恥心が引き起こす新しい危険と、彼女が目撃するさまざまな汚辱のこと……ジュスチーヌが悪党仲間から逃げ出すこと
51 
第4章
……悪党がジュスチーヌに助けられた恩義を無視すること……興味ある出会いと、彼女が新しい地位に就くこと……彼女の主人の不信心、不道徳、親不孝と、彼女の心の状態について……
87 
第5章
……忌まわしい悪事の計画を密告するための苦心について……悪党の詭弁と、残酷な行為の準備と実行について……ジュスチーヌがそこから逃げ出すこと……
127 
第6章
……不運な娘が身を寄せた新しい家での出来事について……ジュスチーヌがその家での歓待から逃げ出すこと……彼女が経験する恐ろしい出来事について……
147 
第7章
……ジュスチーヌの不幸な運命の続きについて……「鉄の心臓」がジュスチーヌに恩返しをすること……彼女の敬虔な計画に対して、神はどのように報いたかということ……
199 
第8章
……修道院の登場人物について……修道院で起きたさまざまな出来事の細部について……
229 
第9章
……修道院での出来事の続きについて……ハレムの規則、風俗、慣習について……
261 
第10章
……修道院の奥のハレムの情事の続きについて……クレマン神父の勿体ぶった哲学論について……
291 
第11章
……修道院における出来事の終りについて……ジュスチーヌがハレムを逃走すること……デステルヴァルの宿屋のこと……
319 
第12章
……宿屋での出来事の続きと終りについて……ブルザック侯爵との再会とジュスチーヌの出発のこと……
345 
第13章
……伯爵の館での出来事について……女に関する論議のこと……
381 
第14章
ヴェルヌイユ一家の人々について……新しい種類の放蕩について……
413 
第15章
……悪党達の霊魂の不滅についての論議のこと……乱行が修了し、道楽者達が別れ別れになること……ジュスチーヌの遁走について……
453 
第16章
……サン・フロランとの不思議な出会いのこと……ジュスチーヌが彼の申し出を断わること……彼女の善行が報われること……乞食一味の隠れ家のこと、そして彼らの道徳と習慣について……
481 
第17章
……ジュスチーヌが乞食仲間から去ること……彼女が善行によってロランと出会うこと……贋金作りロランの隠家に滞在すること……
509 
第18章
ジュスチーヌがデュボアと思いがけない再会をすること……彼女に新しい庇護者が現われること……デュボアの残酷な仕打がすべてを損ってしまうこと……権力者の奇妙な情欲について……ジュスチーヌがグルノーブルを出発すること……
543 
第19章
ヴィルフランシュでの出来事について……投獄されること……助けを求めた人々から裏切られること……名誉を犠牲にして脱獄を計ること……裁判所の結果について……監獄から逃走し、パリに向うこと……ジュリエットと再会すること……
575 
訳者あとがき
613 

小社刊のマルキ・ド・サドの著作物
[ジュリエット物語又は悪徳の栄え]
[閨房の哲学]
[アリーヌとヴァルクール又は哲学小説]


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マルキ・ド・サド 著
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